考えの清潔さとは
月1回のヴェーダーンタ勉強会、スワミ・ダヤーナンダジ(私の先生、スワミ・チェータナーナンダジの先生)のテレビ番組「スピリチュアル・ヘリテージ」の日本語訳をみんなで読んでいます。
私個人の振り返りと、整理のために、ブログに思ったことを書いていこうと思います。
前回のおさらいを簡単に。
さまざまな「価値」についてのお話が続いています。
前回は、「正直であること」。
思うことを正直に話すことはもちろんですが、自分が思うことが真実かどうかも大切だと言われました。
自分が思うこと、話すこと、行うことがまっすぐに整うように。
このように話すことを気をつけることは、自分の中での矛盾が少なくなります。
そして話す時は、愛を持って。時と場所を選んで。
まずは、話題。話すに値する話題なのか。
そして相手。相手が興味を持っているのか、話を聞く状況にあるのか。
最後に自分。
つい、自分が話したいから、「聞いて、聞いて」と話してしまうのですが、それでは相手にも自分にも良くありませんね。
自分の言葉や振る舞いが、極力傷つけないように、丁寧で思いやり深くできるように。
そして今回は、第41話「内側と外側の清潔さ、シャウチャム」です。
「清潔さ」というと、衛生的な清潔さ、身だしなみなどを思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし、清潔さには、内側の清潔さと外側の清潔さがあります。
まず、外側の清潔さには2種類あります。
衛生学的な清潔さと宗教的な清潔さです。
衛生学的な清潔さは、どのように場所を綺麗にするのか、体を綺麗にするのか、細菌学や公衆衛生の研究によって、日々アップデートされています。
そして宗教的な清潔さ。
例えば、儀式の際には、沐浴をして誰も触れていない新しい服を着る、など。
儀式で水を使うと、それは清潔になったとされます。
衛生学的には清潔とは言えなくてもです。
反対に、衛生学的には清潔でも、宗教的には清潔でないこともあります。
(衛生的には清潔とは言えないように見える、茶色いガンガーも、宗教的には清潔なのかー、と思いました。)
そしてさらに、学びのために必要なのは内側の清潔さです。
あなたは考えを使います。
スピリチュアルヘリテージ
考えという意味で人は汚れ得ます。
あなたは傷を受けます。
あなたは毎日、嫉妬を感じたり、嫌悪感を感じたりといった、小さな小さなものを感じます。
これら全ては、私たちがマラと呼ぶ内側の汚れです。
どのようにそれらを純粋にしますか?
水は助けにはなりません。
石鹸はそこに届きません。
考えに関して、あなたはどのように清潔さを保ちますか?
内側の汚れには、水も石鹸も使えませんよね。
考えを清潔にする2つの道具が言われました。
ひとつ目は、祈りです。
儀式の中でも、スプーン1杯のお水を手に乗せて、3回、マントラを唱えながらお水をすするのです。
内側の浄化をするための祈りです。
もうひとつは、「プラティ・パクシャ・バーバナ」反対の立場に立っての思い方です。
例えば、誰がが私が持っていないものやできないことをしている人に嫉妬したとします。
嫉妬するということは、その人が持っているものや成し遂げたことに価値があることを認めているからなんです。
その価値を認めて、その人がその価値を授かったことを神に感謝します。
同じように、私にもそれがあるように、私が持っているものを楽しめるように祈るのです。
そうすることで、嫉妬という内側の汚れを浄化するのです。
嫉妬や嫌悪感は、そういう感情をもつ自分が嫌になってしまうし、ますます自己尊厳から離れてしましますよね。
私は人が持っているものを、「いいなー」とつい思ってしまいますが、そのいいなーと思うものは、その人が神様から授かったもの、それを素晴らしいと考えると、自分がラクになります。
そして私にも、誰にでも、神から与えられたものがあるので、それを自分が理解して、楽しめるようにと祈ります。
嫉妬の気持ちと向き合って、神に祈るはかなりつらいですよね。
しかし、これは「ふりをしてでも為す」ものだと言われています。
その思い方が自動的になるまで、繰り返し練習する必要があるのです。
これは古くて伝統的な鍛錬で、プラティ・パクシャ・バーバナと呼ばれます。
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これが、アンタラ・シャウチャム、内側の清潔さをかなえます。
私たちを取り巻く環境を清潔に保つと同じように、私たちの体を清潔に保つのと同じように、私たちは私たち自身を清潔に保ちます。
考えの清らかさと言う意味で、私たちを清潔に保ちます。
なぜなら世界との関わりの中で、人はこの種類の汚れ、マラムを拾い集める運命にあるのですから。
その汚れは、 このプラティ・パクシャ・バーバナによって中和され得ます。
こうして、私は私自身を内側と外側が清潔な人として保ち続けます。
これがシャウチャムなのです。
内側の清潔さと外側の清潔さ、どちらも大事な価値です。
日々抱えていく、嫌悪感、罪悪感、嫉妬などの汚れから、考えを清潔に保つことで、学びのための清潔さを保つのです。
次回は、先延ばしについてです。