神の完璧さとは
月1回のヴェーダーンタ勉強会、スワミ・ダヤーナンダジ(私の先生、スワミ・チェータナーナンダジの先生)のテレビ番組「スピリチュアル・ヘリテージ」の日本語訳をみんなで読んでいます。
私個人の振り返りと、整理のために、ブログに思ったことを書いていこうと思います。
前回は、100%無力で生まれてくる赤ちゃんのお話から始まりました。
赤ちゃんは、お母さん、育ててくれる人を疑う能力はありません。100%信頼するのです。
しかし、成長の過程で、100%信頼してるお母さんが、完全ではないことを知り、ショックを受けます。
その耐え難い痛みに蓋をすることで、生きることができるのです。
赤ちゃんからみると、イーシュワラ、神と信じていたお母さんを失う、神を失う体験。
自分と世界が分かれたものだという見方、孤独感はここから始まります。
そこから私たちは、お母さんに代わる、100%信頼できる存在を探し求めます。
揺らぎのない絶対の存在を、絶対の安心を求めているのです。
そして、お母さんが完璧ではないとわかると、お母さんを責めるのではなく、自分を咎めてしまうのです。
これは、最も自尊心を失う恥ずかしい体験だと言われています。
4歳半までの間に、自尊心を失う体験をするのですから、とても根深いことですよね。
そして今回は、第21話「絶対的な信頼の発見」です。
子供の頃、神様にどうしても叶えて欲しいこと、助けて欲しいことがありました。
だから必死に祈りました。
「神様、どうか、○○○してください。」
でもそれは叶えられなくて、とても悲しく思いました。
「神様に祈っても、叶えてもらえないんだ。神様っているの?どうせ祈っても叶えられない。」
かなり強烈に私の心に残ったことです。
イーシュワラの絶対完璧さは、ただ神は絶対で完璧だと言っているだけではありません。
スピリチュアルヘリテージ
人々は、神が絶対で完璧であると信じています。そして祈ります。
しかし祈りは叶えられません。神は絶対で完璧でなくなります。
神もまた限られた知識と力です。神から去る人たちがいます。私の祈りは決して報われなかったと。
こういった考えは全て子供じみた考えなのです。
絶対の完璧さというものが理解されなければなりません。
これ、まさに私です!
自分の望む通りに叶えてくれることが、全知全能の神であり、完璧さだと思っていた、子供じみた考えだったのです。
何が絶対で完璧なのかを理解する必要があると言われました。
そこで、イーシュワラを宇宙の法則としての側面からみることで、完璧さを説明されています。
例えば重力。
地球上、重力の影響を受けないものはありません。
私がここに座っていられるのも、重力があるから。
この重力という物理学法則は、イーシュワラの現れです。
生き物すべてに貫いている、呼吸のしくみ。
これは生物学の法則として現れたイーシュワラです。
食べたものを消化するしくみも、生き物全てに貫かれている、生理学の法則です。
法則というものに、例外はありません。完璧なのです。完璧だから法則と言えるのです。
私にはこのような法則は働いていない、と言えますか?
目に見える事象を観察すると、このような法則・秩序が見えてきます。
この法則は、きっと目に見えない世界でも同様であると予測できるのです。
法則は完璧であって、もしそう見えないのなら、私の理解がわずからだから。
この21話は物理学や生物学を例えに説明されていますが、他のことでも同じです。
法則は、イーシュワラの現れであり、完璧であるなら、カルマの法則、ダルマの法則も完璧です。
かつて私の願いが叶わなかったのも、カルマの法則、ダルマの法則によって、過去の私の行いが、完璧にイーシュワラによって返ってきていたのでしょう。
それがベストだったのだろうと、今は思います。
そして、物理学の法則を学んでいるとき、物理学という窓から、法則として現れたイーシュワラを捉えているのです。
物理学も生物学も、医学も、他の学問も、すべて全体であるイーシュワラを学んでいるのです。
受験勉強のために学んでいるのではなく、イーシュワラを学んでいると見方が変わると、学びの意味が違ってきますよね。
私の場合で言うと、アーサナヨーガ、身体のこと、ヴェーダーンタを学ぶことで、全体であるイーシュワラを学んでいます。
そして、理解されなければならない最も重要な現れは何かというなら、心理学的な秩序法則です。
スペリチュアルヘリテージ
心理学的な秩序法則を理解するなら、あなたがたはハーモニーを発見します。
あなたはあなた自身に秩序法則を発見します。
それでこそあなたは精神的、情緒的な成長を果たします。
つまり、あなたが秩序法則の中にいることを情緒的に発見するのです。
これが驚くべき発見となります。
私の気分や感情は、単に自分だけの、固有のことのように捉えがちですが、実は気分や感情も、このイーシュワラの現れ・秩序法則の中にあるようです。
次回は、心理学的な秩序法則をみていきます。