心理的な法則もイーシュワラの現れ
月1回のヴェーダーンタ勉強会、スワミ・ダヤーナンダジ(私の先生、スワミ・チェータナーナンダジの先生)のテレビ番組「スピリチュアル・ヘリテージ」の日本語訳をみんなで読んでいます。
私個人の振り返りと、整理のために、ブログに思ったことを書いていこうと思います。
前回は、物理学や生物学などの学問を通して、全体であるイーシュワラを捉えていきました。
重力という物理学の法則は、イーシュワラの現れです。
生き物すべてに貫いている、呼吸のしくみ。
これも生物学の法則として現れたイーシュワラです。
食べたものを消化するしくみも、生き物全てに貫かれている、生理学の法則です。
法則というものに、例外はありません。完璧なのです。完璧だから法則と言えるのです。
目に見える事象を観察すると、このような法則・秩序が見えてきます。
完璧な秩序・法則として現れているイーシュワラ。
そして今回は、第22話「情緒的な成長のためにイーシュワラを生活に持ち込む」です。
物理学・生物学・医学などどのような学問・研究も、全体宇宙であるイーシュワラを捉えるものです。
ニュートンは、重力という秩序・法則を発見しました。
イーシュワラが重力の法則として現れていることに気がついた人です。
心理学も、フロイトやユングをはじめ、人間の気分や感情の法則を捉えています。
私たちの気分や感情は、何の秩序もなく、私の中だけで完結して、私固有のもののように捉えがちですが、気分や感情も、秩序法則の中で現れています。
イーシュワラの現れとして、秩序・法則として。
秩序というのは、どの結果にも固有の原因があるということです。
スピリチュアルヘリテージ
ですから、どのような感情にも固有の背景があるということなのです。
心理学者は、こういった人間の感情についてのリサーチをしていて、ある種のサンバンダ(繋がり)を発見します。
どのような感情にも、原因がある。
原因と結果のつながりがある、ということは、秩序・法則であり、それがイーシュワラです。
ひとりでに作られたものではなく、与えられたものであって、ということは、イーシュワラの現れに他なりません。
どのような感情も、何の原因もなく、偶然に起こるものではありません。
例えば、「私を怒って」と言われても、相手に対して怒る理由がなければ、怒りの感情は湧いてこないですよね。
どのような気分や感情も、心理の法則の中で起こっていることで、法則の外にあるのではありません。
怒りや嫌悪などの感情も、法則の中で起こっています。
ということは、イーシュワラがまさに私の怒りの中にいるということです。
スピリチュアルヘリテージ
イーシュワラに近づくためには怒りを手放さなければならない、というのではありません。
怒りのとき、イーシュワラはまさに私と共にいるのです。
(中略)
自己不安や自分を大切にする気のなさなど、これらのすべての出来事の中に、まさにイーシュワラは現れています。
心理学的な法則として現れています。
怒りや嫌悪、不安などは「ない方がいい」「感じないように」「手放さなければ」と思われるかもしれません。
しかしそれもイーシュワラの現れ。法則の中で起こっている感情です。
ですから、避けたい感情も、イーシュワラとしてお迎えしなさい、ウェルカムしなさい、と言われます。
恐れをウェルカムするなら、私は恐れている人ではなくなります。
恐れを恐れている人になっていたら、恐れの感情に任せて振る舞ってしまうでしょう。
恐れをウェルカムしていたら、上手に怒りを扱うことができます。
この時に必要な理解は、
「どのような感情も、原因と結果のつながりがあって、イーシュワラの秩序法則の中で起こっている。
まさにイーシュワラの現れ。
だから、怒りを持った自分を責める必要はない。」
ということだと思います。
特に怒りは、怒ってしまう自分を非難してしまいませんか?
それを相手にぶつけてしまったり。。。
ただただ怒りをウェルカムするのです。
私たちには、絶対に信頼のおけるセラピスト、イーシュワラを持っているのです。
ですから、ユングは語り続けます。
スペリチュアルヘリテージ
すべての心理学者はインドから学ぶべきであると彼は言いました。
彼は、「インドの人たちはどのような感情も悪者扱いにしないし、容認するわけでもない。ただ理解するのだ。」と言い続けました。
これがイーシュワラを理解することの美しさなのです。
あなたは、永遠に専任のセラピストを持っています。
私たちは、気分感情に振り回されてしまったり、気分や感情が問題となることがありますが、気分や感情もイーシュワラの現れてとしてみていると、そういった問題も楽になるのではと思います。
もっと言うと、私は今まで学んできて、全体であるイーシュワラを持ち込まないと、根本的な解決にはならないのではとも思うのです。
次回は、もっと深める内容です。