ヨガの正しい姿勢で不調を改善ーTadasana(山のポーズ)
ある方から、
「正しい姿勢がわからない」
というお話を伺いました。
たしかに、正しい立つ姿勢を習うことってあまりないですよね。
習わなくても、立つことは出来ています。無意識に立ってます。
でも、立つ姿勢がちゃんと出来ていないと、体のバランスが取れなくなるので、肩こりや腰痛、膝痛などの体の痛みを引き起こしたり、呼吸が浅くなる、疲れやすい、などの不調にもなるんです。
逆に考えると、正しい姿勢ができていたら、不調を改善できるし、不調にならない身体になりますね!
今回は、ヨガでの正しい姿勢、Tadasana(山のポーズ)をちょっと詳しく解説します。
Tadasana(山のポーズ)の体の位置
山のポーズ、というだけあって、
山のようにしっかりと安定した立つポーズです。
1)足を揃えて立ちます
つま先は開かず、まっすぐに足を置きます。
足の指はリラックスして、足の裏で床を押すように。
自然と膝と太ももが中心に寄ってきます。
足を揃えると安定しない場合は、10センチ位足幅を開きます。
2)骨盤は前傾や後傾せず、まっすぐ立たせます。
尾骨を少々下げて、おへそを引き上げるように。
3)背筋を伸ばし、頭頂を天井へ押すように引き上げます。
胸が閉じないように。首もまっすぐ。
4)肩の力を抜き、手のひらは体側側へ向けます。
指先がダラ~ンとしないように。
指先に限らず、体の末端まで感覚を研ぎ澄ませます。
5)足首、膝、太ももを中心線に引き寄せます。
太ももを少し内側に回転させるようにします。
6)全身の感覚に集中します。
両足でしっかりと大地を踏み、その力と同じだけの力が、地面から背骨を通って頭頂まで流れるように、意識をしてみましょう。
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横から見ると、
頭頂ー肩の先ー大腿骨の大転子ー膝ー土踏まずのアーチの頂上
が、一直線に並びます。
わかりにくいときは、壁を背にして立ってみて下さい。
個人差がありますが、
後頭部、肩甲骨の一部、ヒップ、ふくらはぎ、カカト
が壁につく感じです。
腰のアーチのところは、手のひら一枚分くらいすき間があります。
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Aが正しい姿勢、山のポーズと同じ位置です。
Bは骨盤が後傾してしています。
猫背になって、肩こりや首こり、腰痛もなりやすいです。
Cは骨盤が前傾しています。
腰のアーチがキツイので、腰痛になりやすいんです。
Dも骨盤が前傾していますが、Cとの違いは、耳の位置です。
頭が前に出てしまって、ストレートネックになりやすいです。
姿勢が崩れると、このように体の不調になりやすいんです。
体にとって最も楽な立つポーズ
この山のポーズ、キツいですか?
ただ立っているだけですが、体を支えるために、たくさんの筋肉を使っています。
もし、キツいな、と感じた方は、立ち方にちょっとクセがあるかもしれません。
適切にこのポーズができていると、頭や体の重さが分散されて、楽に立てるのです。
始まりでもあり、終わりでもあるポーズ
山のポーズが安定してくると、
このようなバランスのポーズも安定します。
![](https://i0.wp.com/sugandhayoga.com/wp-content/uploads/2021/04/702828.jpg?w=1140&ssl=1)
山のポーズで安定していない時に、片足でバランスを取るなんて難しいはずです。
ダイナミックなポーズを練習するための、始まりのポーズです。
更に練習を続けると、山のポーズの感覚も変革がおこります。
「あ、いつの間にか、楽に立ってる」
「安定して、落ち着いて、呼吸が深くできてるな」
「こんなところの筋肉も使ってるんだ」
と、発見があって、山のポーズの深さがわかります。
繰り返し繰り返し練習して、力強く安定した、マインドも落ち着いた状態での山のポーズに最終的にたどり着いて行きたいですね。
太陽礼拝も、山のポーズにはじまり山のポーズで終わります。
今で何気なく、山のポーズをしていたかもしれませんが、
体の不調改善のためにも、マットの上での練習、そして日常での姿勢を注意深く見て行きましょう。