知っているとより効果的ー体が柔らかいと良いこと5つーヨガで柔軟性を高めよう
「私、体が硬くて。体を柔らかくしたいんです」
「股関節が硬いのを何とかしたい」
「全然体が柔らかくならないんです」
「ペターっと開脚ができるようになりたい!」
「本当に体って、柔らかくなるの?」
こんなお話をよく伺います。
上の写真のように、立位の前屈で手のひらがピタッとマットにつくことができたら、気持ちいいでしょうね。
今回はあらためて、体の柔軟性とはどういうことなのか、体が柔らかいとどんなメリットが有るのかをまとめます。
なんとなく、「体が柔らかいと体にいいんだろうなぁ」と漠然と練習するよりも、効果を明確にわかっていて練習するのでは、結果(効果)が違います。
知っていたら「やっぱり定期的にヨガをしよう」と、モチベーションも続くはず。
体の柔軟性とは
体が柔らかい・柔軟性は、体の骨格の構造と、筋肉と腱の伸びやすさが関係します。
骨格の構造は生まれつきのものなので、変えることはできませんが、筋肉と腱の伸びやすさは改善できます。
柔軟性は2種類あって、静的柔軟性と動的柔軟性です。
静的柔軟性は、関節の可動域のことで、いわゆる「体の柔らかさ」。
動的柔軟性は、関節の可動域での動きやすさ、動きがスムーズかどうか、です。
筋肉は、自ら伸びることはありません。
何もしないと縮こまる一方です。
あえて「伸ばす」ことをしないと、筋肉はますます硬く短くなっていきます。
体が柔らかいと何がいいの?
1 怪我の予防
関節の可動域が広いと、ちょっとした衝撃を受けた時に、体を痛めるリスクが減ります。
例えば、つまづいて転んだとき。
関節の可動域が広いと、多少無理な体勢をとっても、体を守るように動くことができるので、とっさに手をついたり、体を丸めて倒れたりしても、体が転ぶことで受けた衝撃を逃して、大きな怪我をしなくて済むことがあります。
反対に関節の可動域が狭いと、とっさに手をついた時に、手首が硬いために手首を痛めてしまったり、体が受けた衝撃を逃せずに、体が床に激突してしまうことも。
特にシニアの方は、転倒防止や転倒の際のケガ予防にも、柔軟性が高い方がいいですよね。
そして筋肉が柔らかいと、筋肉痛にもなりにくいんです。
2 基礎代謝が上がる
関節の可動域が広い人と狭い人が、同じ動きや運動をした時を考えてみましょう。
可動域が広い方が、大きく動くことができます。
ということは、消費カロリー量も多くなるので、基礎代謝が上がります。
脂肪を燃焼しやすい体、効率の良い体になりますね。
3 血行が良くなる
筋肉が柔らかく伸びやすいと、筋肉が収縮して筋力を発揮しやすいというメリットがあります。
筋肉はゴムに例えられますが、柔らかく伸びるゴムは、伸びる分、ギュッと縮こまる力も強いですよね。
劣化して固くなったゴムは、伸ばすと切れてしまします。
筋肉も同じです。
よく伸びる筋肉は、縮こまる力もあるので、筋肉がしっかり働きます。
筋肉がよく動くと、血管を動かす力も強くなるので、血流が良くなるのです。
4 疲れにくく、疲労の回復が早くなる
血行が良くなることで、疲労物質が排出され、疲労の回復が早くなります。
柔らかい筋肉は、筋力も発揮しやすいので、疲れにくい体にもなるんです。
ずっと立ちっぱなしでいても、体を支える筋肉がしっかり働いてくれるので、「疲れた〜」「ダルい〜」ということが少なくなります。
5 姿勢が良くなる
猫背になったり、骨盤がズレたり、姿勢が崩れるのは、筋肉が硬く収縮して短くなる、ということが大きな原因です。
筋力不足もありますが、それよりまず「柔軟性」の低下から筋力不足に繋がります。
姿勢が良くなると、日常の動作を効率よく行うことができるので、疲れ・腰痛・肩こりなどのトラブルも解消できます。
ヨガで柔軟性を高めよう
ご存知の通り、ヨガは体の柔軟性を高める動きがほとんどです。
このように、静かにじっくりと筋肉を緩める動きもあれば、
このように、ダイナミックに股関節や肩関節を動かして、可動域を広げながら筋力を養う動きもあります。
静的・動的、両方行うことで、相乗効果が生まれるのです。
ヨガで本当に体が柔らかくなるの?
「今から始めても、体を柔らかくするなんて無理」と諦めていませんか?
諦める必要はありません。
何歳から始めても、筋肉や腱を柔らかくすることは可能です。
私の生徒さんでは、70歳代で始めた方も、柔らかくなっています。
持って生まれた体の骨格によっては、ピターッと開脚はできないかもしれませんが、本来の目的は体を健やかにすることですよね?
ピターッと開脚ができなくても、体にあった気持ちがいい開脚ができれば十分ではないでしょうか。
ただし、1回2回ヨガをしたからと言って、急に柔らかくなることはありません。
早く体を柔らかくしたいなら、週に1回では時間がかかります。
毎日2〜3分、前屈を3ヶ月続けてみると、かなり変わってきますよ。
まとめ
体の柔軟性が高いことで良いことは、怪我の予防、基礎代謝、血行促進、疲労回復、姿勢改善。
それによって、体を理由に諦めていたことができるようになったり、生活の質も向上します。
ヨガで楽しみながら、コツコツと、柔軟性を高めて、健康な体で満足した生活を送りましょう。